平成19年11月27日
在瀋陽日本国総領事館
在大連出張駐在官事務所
23日、当地大連市公安局出入境管理処の処長より、最近の大連市の治安状況等に関する情報を聴取しましたので、次のとおりご紹介します。
尚、大連市の治安状況は比較的安定しているとはいえ、各種の犯罪は発生しております。
大連市公安機関も犯罪に対して、取締りを強化しておりますが、皆様も生活上で事件や事故に巻き込まれないように日頃から十分注意してください。
〈概要〉
1.大連市の治安状況について
大連市の治安状況は総じて非常に安定していると言ってよい。
但し大連市においても例年同様、西暦の新年から春節にかけて治安状況が悪化する傾向がある。
この時期に治安状況が悪化する原因には2つ理由がある。
第1に出稼ぎ労働者に対する賃金未払い問題、第2に地方から出稼ぎに来たが、まともな職に就けない無職労働者の存在である。
これら地方からやって来た労働者等が、春節にかけて帰郷するために犯罪を行い、金品を奪うという事件が市内では多発するため、犯罪が増加する同期間(新年、春節)は「防犯重点時期」として、特別に警備を強化する対応を行っている。
2.邦人に対する注意事項
大連市に在留する邦人や日本からの旅行者に対して次の注意事項を指摘したい。
(1)大連市内には深夜まで営業を行っているナイトクラブ等があるが、夜遅くまで残り、一人で帰宅するような行動は避ける。
中国人にも同じ事が言えるが、深夜の一人歩きは、犯罪に巻き込まれる可能性があるため、出来る限り2名以上で行動する。
また、強盗等の犯罪に巻き込まれた際は、決して抵抗せず、できるだけ相手の要求に従うこと。
その際に、必ず相手の特長等を記憶し、安全を確保した際に110番通報を行って欲しい。
(2)ズボンの後ろポケットに財布を入れ、又は肩下げ鞄に貴重品を入れて繁華街を歩いたりバスに乗る際はスリに気を付ける。
また、レストランや食堂の椅子に鞄をかけて食事をしている間に、貴重品を盗まれるケースもあるので、貴重品は肌身離さず所持する。
(3)最近、車の窓を割って貴重品を奪うと行った新手の事件が発生している。駐車中の車両の窓ガラスを割って貴重品を窃盗する行為や、交差点で信号待ちをしている車両に対して、タイヤをパンクさせ、運転手が修理作業をしている間に、貴重品を盗むと言った手口がある。
(4)携帯電話やパソコンのメールを使用した振り込み詐欺が多発している。
相手が銀行員と名乗っても、必ず自分で銀行等に電話して事実確認をすることが重要である。
また、クレジットカードや銀行カードの暗証番号は絶対に誰にも教えてはならない。
(5)カラオケやナイトクラブ等で知り合った女性を性行為目的で住居やホテルに連れ込むことは、違法行為である。
また、中国人女性と同棲をしていた日本人のアパートに賊が侵入し、現金やパソコンといった貴重品を全て盗まれ、翌日には合い鍵を所持していた女性が行方をくらましたという事件も発生している。そういった事件に巻き込まれぬよう十分に気を付ける。
(6)最近、日本人が中国人の住む一般マンションに入居するケースが増えているが、ホテルとは違いセキュリティーが十分でないので、強盗や空き巣には気を付けて欲しい。
また、入居時には中国の法律に従い、24時間以内に最寄りの派出所に住居登録を行うようお願いしたい。
登録することにより、派出所はその住居地に対して相応の注意を払うことが出来る。
3.交通問題
大連市内では以下4つの交通問題が顕著である。
(1)年々増加している車両数、特に自家用車が増加するのに伴い、市内の交通渋滞が深刻化している。
(2)道路が未整備であること、或いは市民の安全意識が低いことが原因で、交通事故が増加傾向にある。
(3)駐車場が少ない為、駐車違反を行う市民が多い。それに基因する事故や事件が多発している。
(4)タクシーやバスの違法運転による事故が増えている。
大連市内の交通状況は非常に悪い。タクシーについては、最近、大連出身者が昼間に運転を行い、仕事のきつい夜間は地方出身者に交代するケースが増えてきている。
そのため、夜間気性の荒い地方出身者による乱暴な運転が目立ち、最近ではひき逃げ事件も多発しているため、道路を横断する際は、特にタクシーやバスに十分に気を付けてほしい。
4.緊急通報方法
大連市には、まだ日本語や英語が通じる110番通報システム等の構築がなされていない。
将来的には犯罪・火災・事故・救急といった緊急通報を一括する部署を設置し、多言語にも対応しえるシステムへ構築する事を考えている。
それまでは、犯罪や事故等に遭った際は、中国語を解せる友人や中国人を使って通報するようにしてほしい。
また、新しく赴任された方については、そのような人脈をまず作ることが重要である。