鳥インフルエンザについては、2005年以降その被害が報告されておりますが、今般江蘇省南京市において、相次いで2例の高病原性鳥インフルエンザの人への感染病例が発生致しました。
本感染により、中国国内で確認された鳥インフルエンザ感染者数は27人で、そのうち17人の死亡が報告されていることから、大連商工会役員会運用規定に従いまして、下記の通り会員各位に対し、至急注意喚起を発出させて頂きます。
尚、今後につきましては、領事館や各種報道による関連情報に留意されますよう心遣い願います。
記
T.衛生部等の公式発表による事実関係(北京日本大使館ホームページより抜粋)
1.経過
1)病例1(患者:24歳、男、死んだ家禽類との接触歴なし)
11月24日発熱、悪寒等の症状を発症
11月27日肺炎で入院
12月1日江蘇省衛生部局が鳥インフルエンザウイルス核酸H5陽性、NI陽性を確認
12月2日中国衛生部が鳥インフルエンザウイルス核酸H5陽性、NI陽性を確認同日患者死亡
2)病例2(患者:52歳、男、病例1の父親)
12月3日晩発熱症状を発症、入院
12月5日江蘇省衛生部局が鳥インフルエンザウイルス核酸H5陽性、NI陽性を確認
12月6日中国衛生部が鳥インフルエンザウイルス核酸H5陽性、NI陽性を確認
12月10日現在治療により病状は安定し、好転しつつある
2.感染源
(1)病例1、病例2とも感染源は調査中であり、判明していない。
(2)病例2の感染については、流行病学的な調査によれば、次の可能性がある。
(ア)病例1と密接な接触により感染した
(イ)病例1とともに感染した
(ウ)別々に感染した。
しかしながら、この3つの状況については、どれであるかは確定しておらず、2つの病例の感染源については、現在深く調査を進行中である
3.患者と密接に接触した者の状況
病例1と密接に接触した69名のうち病例2を除いては、異常な臨床状況はなく、現在55名が医学的な観察から解除された。
病例2とは20名が密接に接触しているが(そのうち、6名は病例1,2とも密接に接触した者)、現在厳密な医学観察を行っており、目下のところ、すべての密接な接触者に異常な臨床的状況はない。
U.日本大使館見解
今回の事例の感染源については現在調査中だが、結果的に中国国内では初となる人から人への感染事例になる可能性は排除出来ていない。
一方で本件が家族内等の密接な接触者への感染に留まれば、WHOによる現在のフェーズ3状態が直ちにフェーズ4に移行することはないものの(注1)、注意を要するとのこと。
V.日常生活上の留意点
鳥インフルエンザそのものが米州を除く、世界広域に急速に展開してきていること、更に御高承の通り各種統計によれば死亡率がSARS(9.6%)に比し、鳥インフルエンザ死亡率50.8%と高いことから、警戒感が高まっております。
今後につきましては、領事館や各種報道による関連情報に留意されますようお伝えすると同時に、日常生活における留意点につき下記の通り日本大使館情報を記しますのでご一読方お願い致します。
また、鳥インフルエンザに関する補足資料として外務省海外安全ホームページにQ&Aも準備されておりますので合わせてご一読ください。
http://www.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/sars_qa.html
・石鹸での手洗い、うがいなど通常の感染症予防対策を励行すること。
・生きた鳥に近寄らない、できるだけ飼育しない、死んでいる野鳥などに触れないこと。
・ウイルスは加熱(70度で5分間)により死滅しますが、冷凍では死滅しないので調理時は十分な加熱をし、卵や調理道具は十分洗浄すること。
・発生地域へ旅行する場合は、特に外務省海外安全ホームページ、感染症情報等を確認する等十分な注意を払うこと。
・食料、飲料水等の備蓄を行うこと。(注2)
W.補足事項
【注1】
WHOは、パンデミック(世界的感染拡大)のスケールを6段階(フェーズ)に分類しており、現時点で鳥インフルエンザは、パンデミックレベル3との認識。
厚生労働省によれば、抗ウィルス薬タミフルの備蓄増に努めると共に、世界的に流行した場合には、学校の休校、大規模集会の中止、出勤の制限、国際航空、旅客船の運航自粛などを必要に応じて指導することとしている。
また、フェーズ4に移行した場合(もしくは近いと判断されるときには)、速やかに日本へ帰国することが推奨される可能性が高い。SARSについては、4から5の中間レベルであったと推定される。
パンデミックレベル1⇒鳥から鳥への感染(小規模)
パンデミックレベル2⇒鳥から鳥への感染(大規模)
パンデミックレベル3⇒鳥から人への感染がみられる(現状のレベル=鳥インフルエンザ)新しい人感染(複数も可)が見られるが、ヒトーヒト感染による拡大は見られない、あるいは非常にまれに密接な接触者(例えば家族内)への感染が見られるにとどまる。
パンデミックレベル4⇒人から人への感染(小規模)⇒このレベルから新型インフルエンザと認定。
限定されたヒトーヒト感染の小さな集団(クラスター)が見られるが、ヒトーヒト感染は依然限定的で、ウイルスは人への適合を高めているが、まだ完全に感染伝播力を獲得していない(著しいパンデミックリスクを有していない)と考えられる。
パンデミックレベル5⇒人から人への感染(大規模)
パンデミックレベル6⇒世界的規模での感染拡大
(邦訳出典:「新型インフルエンザ対策行動計画」(平成17年12月、平成19年10月改訂。)鳥インフルエンザ等に関する関係省庁連絡会議、等)
【注2】
パンデミック(世界的大流行)になった場合、感染を防ぐためには感染した人との接触機会を減らすことが重要で、不要不急の外出をしないことが原則となります。
そのため外出しなくても良いだけの最低限(新型インフルエンザに関しては少なくとも2週間分程度が目安とされています)の飲食料、日用品、常備薬等の生活必需品の備蓄はしておいたほうがよいでしょう。